ジュエリーのお手入れ方法Vol.1

4月からジュエリーのお手入れ方法をシリーズでご紹介いたします。

お手持ちのジュエリーをより良い状態で末永くご愛用いただけましたら幸いです。

初回は真珠から始めたいと思います。

〜 真珠のお手入れ方法 〜

・真珠製品を使用した後は、必ず真珠を柔らかい布で乾拭きして汚れを落としてからケースに仕舞って下さい。

もし、それを怠ってしまうと、真珠にダメージを与えてしまうからです。

(*1真珠の表面に負うダメージ)

   目安の一例は、購入した時の真珠を思い出すと、分かりやすいです。

真珠の表面は“ツルッ、ツルッ”だったと思います。

汚れが付着したまま年月がたった真珠は、テリが無くなり、表面は“ザラザラ“になります。

対処方法としては、柔らかい布でその“ザラザラ“から”ツルツル“になるよう少々強めに真珠を拭くことです。(弊社でご購入のお客様には、ピンク色のパールクロスと真珠の取り扱い説明書をお渡ししております)。

拭きあげた珠からテリがよみがえってくることが多いです。

!注意点:ティッシュや、研磨剤入り布は使用不可です。

       水洗いは不可です。(専門店にお願いして下さい。)

・保管方法は、高温多湿を避けることです。

もし、タンスの奥底や押し入れの奥に大切に仕舞って、何年もケースから出していない方は、直ぐに確認をして下さい。そのまま放置してしまうと真珠に大変なダメージを与えてしまいます。

(*2真珠の内側に負うダメージ)

年に2回はケースのフタを開けて、室内で結構ですので風通し良くして下さい。

!注意点:ケース内に乾燥剤等は入れないでください。真珠を痛めてしまいます。

     直射日光は当てないで下さい。

     真珠は傷が付きやすいので他のジュエリーと一緒のケースに仕舞わないで下さい。

*1のダメージは回復する可能性が高いですが、

*2で起きたダメージは回復不可能が多いです。

  真珠は、経年劣化するジュエリーです。ですが、愛情を持ってひと手間をかけてあげることによって、劣化の速度はかなり違ってきます。真珠は少々デリケートなジュエリーですので大切に扱いながら末永くご愛用下さいませ。

最後までご高覧いただきましてありがとうございました。

東京真珠㈱穐本(あきもと)明子

どんなネックレスでしょう?

どんなネックレスでしょう?

先日、BS放送でイギリス人女流作家、アガサ・クリスティー(1890〜1976)のエルキュール・ポアロシリーズをたまたま見ました。

その中でこんなセリフがありました。

主人公はブロンドの若い女性です。

彼女の親友が溜め息まじりにいうのです。

“貴方は美人で大金持ちでその上こんな素晴らしいネックレスを持っている。このネックレスだってこの立派なお屋敷よりお高いんでしょ。”

さてさっそくですが質問です。

このネックレス、どんなネックレスだと思われますか?ダイヤでしょうか。エメラルドでしょうか。

正解は、センター5ミリのベビーパールネックレスです。

お屋敷は広いです。20〜30室どころではないお城です。そのお城より高価なベビーパール!

“ナイルに死す”Death on the Nileは1937年発表の推理小説ですが、舞台はちょうど1930年くらいです。今から100年も経っていない頃のお話です。

真珠はそのくらい希少なものでした。どうしてそんなに高価だったのでしょう。

真珠貝1万個を開いてみて5ミリの真珠が一個出てきたら御の字だったそうです。5ミリの真珠のネック1本作るのに70個以上必要です。

70万個の真珠貝を海底10メートル以上潜ってから、採ってきて開いて、真珠を探して、穴を開けて、やっと1本のネックレスが作れたわけです。どんなに高価だったかは想像がつきますね。

今5ミリのネックレスはどんなにお高くても100万円位でしょうか。

それを可能にしたのが御木本幸吉はじめ日本の養殖真珠の発明です。

明治40年、1907年のことです。

わたしたちの大好きな真珠の話をこれからスタッフ交代で書こうと思います。

お読みいただけたら嬉しいです。

次は東京オリンピックと真珠のお話(の予定)です。

宝石コラム Vol.1

月に一度の更新を目標に宝石のお話をしていきます。

記念すべき第一回、4月という事もありダイヤモンドについて。

ダイヤモンドが硬い事やハンマーで叩くと割れてしまう事、地球の奥深くマントルのキンバーライトで生成されることはご存じの方も多いでしょう。

今回は逸話になったダイヤモンドを産出した地、滅亡した王国ゴルコンダについてご紹介します。

有名なビッグホールのあるキンバリーは1867年に鉱山が発見され、キンバリーの地からデビアス社が誕生しました。

その大きなゴールドラッシュが訪れるより、約350年前の1518年に現在のインド、デカン地方に建国されました。

この地こそ9世紀ごろに不幸の逸話を多く持つブルーダイヤモンド「ホープダイヤモンド」が発見された地なのです。

また、ゴルコンダで採掘されるダイヤモンドは「Type Ⅱa」と呼ばれる窒素をほとんど含まない透明度の高いダイヤモンドなのです。

当時は現在のような鑑定機器は無く、「Type Ⅱa」という概念すらありませんでしたが、探検家のコロンブスは多くの「Type Ⅱa」ダイヤモンドをコレクションしていたと言われております。

そのコレクションの中の一つにゴルコンダで採掘された「リージェントダイヤモンド」がありました。

コロンブスの目利きについては別の機会にご紹介します。

ゴルコンダは1687年にムガル帝国の侵攻により滅亡します。

僅か、169年の歴史ですがゴルコンダはダイヤモンド、芸術、建造物で栄えたそうです。

ゴルコンダは戦争で生まれ、内乱が続き、侵攻によって滅びる争いの多い国でした。

現在も残る要塞の強固な姿からゴルコンダの軍事力や資金力が大きかったことが窺い知れます。

コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、Bobsodiumだと推定されます(著作権の主張に基づく), CC BY-SA 2.5 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5>, ウィキメディア・コモンズ経由で

争いの多いゴルコンダの歴史が不幸な事であったのか現代の私たちに知る術はありませんが、ホープダイヤモンド誕生の地という点が想像を掻き立ててしまいますね。

(ホープダイヤモンドの不幸エピソードも脚色されたものが多くありますが)

次回は5月にエメラルドについてご紹介させて頂きます(予定)

“人気商品”パールペンダントが出来るまで

みなさまこんにちは。

今回は人気商品のパールデザインペンダントが出来るまでの過程を少しご紹介したいと思います。

こちらの写真、

よく見ると大きいサイズのパールがついていないペンダント枠となっています。

ペンダントのY字部分に針が付いているのですが、その針部分に大きなパールをつけます。

ペンダントのメインとなるパールの大きさや色味を、

実際にペンダント枠にあてながら考えています。

お写真では見づらくなりますが、

あこや真珠にはピンクやグリーンなどの干渉色が見えます。

数あるパールの中から、どのパールを使用するかスタッフが選んでいます☆

そして出来上がりはこのようになります!

ベビーパールとの相性を見ながら、

今回はてりのあるピンク系7.5mmのアコヤ真珠を付けました。

小さなお人形にかけるとこのような感じになります。

胸元にY字のラインが出来るのですっきりした印象となります。

またパールがペンダントのポイントとなり、

ダイヤの葉っぱモチーフが華やかさを演出してくれます。

こちらの商品はショールームにてご覧いただけますので、

スタッフまでお声掛けくださいませ。